トイレのリフォームや新設を考える際、タンクのデザインとして「手洗い付き」と「手洗いなし」のどちらを選ぶか、迷うポイントの一つかもしれません。それぞれにメリットとデメリットがあり、どちらが良いかは、設置するスペースやライフスタイル、個人の好みによって異なります。後悔しない選択をするために、それぞれの特徴を比較してみましょう。まず、「手洗い付きタンク」の最大のメリットは、トイレ内で用を足した直後に、その場で手を洗える利便性です。独立した手洗い器を設置するスペースがない場合や、来客が多い場合に特に重宝します。また、手洗いに使った水がそのままタンクに溜まり、次回の洗浄水として再利用されるため、節水効果も期待できます。さらに、独立した手洗い器を設置する必要がないため、その分の設置費用やスペースが不要になるというメリットもあります。一方、デメリットとしては、手洗い部分の水はねによって、タンク周りや床が濡れたり汚れたりしやすい点が挙げられます。特に小さなお子さんがいるご家庭では、水浸しになることも考えられます。また、手洗いボウルの形状によっては、石鹸を置くスペースがなかったり、手が洗いにくかったりする場合もあります。デザインの面でも、手洗い部分があることで、タンク周りがやや雑然とした印象になるかもしれません。次に、「手洗いなしタンク」のメリットは、デザイン性の高さと清掃性の良さです。タンク上部がフラットですっきりとしているため、トイレ空間全体をスタイリッシュに見せることができます。また、凹凸が少ないため、掃除がしやすいのも魅力です。タンクの上に物を置いたり、飾り付けをしたりすることも可能です。ただし、当然ながらタンクで手を洗うことはできないため、別途、トイレ内または近くに手洗いスペースを設ける必要があります。独立した手洗い器を設置する場合は、そのためのスペースと設置費用、そして配管工事が必要になります。どちらのタイプを選ぶかは、トイレの広さ、家族構成、デザインの好み、予算などを総合的に考慮して決めることが大切です。ショールームなどで実際に見て、使い勝手を確認してみるのも良いでしょう。
手洗い付きなしトイレタンク選びのコツ