山田家のウォシュレット水トラブル解決記
山田さん(仮名)は、都内の中古マンションを購入し、リフォームして暮らしている70代の女性です。一人暮らしですが、最新の設備が好きで、トイレも自動開閉機能付きのウォシュレットに交換したばかりでした。ところが、使い始めて半年ほど経ったある日、ウォシュレットのおしり洗浄の水が全く出なくなってしまいました。ビデ洗浄は問題なく使えるのに、おしり洗浄だけがダメなのです。リモコンのボタンを押すと作動音はするのですが、水が出てきません。山田さんは困ってしまい、リフォームを担当した業者に連絡しました。すぐに担当者が駆けつけ、状況を確認。リモコンの操作や電源、止水栓には異常はありません。そこで担当者は、給水フィルターの詰まりを疑いました。止水栓を閉め、フィルターを取り外して確認しましたが、設置してまだ半年ということもあり、フィルターはほとんど汚れていませんでした。次に、ノズルの状態を確認。ノズル掃除ボタンを押すと、おしり洗浄用のノズルは出てくるものの、水の噴射口が何かで塞がっているような様子は見られません。ビデ洗浄は正常に使えることから、ポンプや電磁弁といった主要部品の完全な故障とは考えにくい状況です。担当者は、可能性として「おしり洗浄用の水路系統の微細な詰まり」あるいは「制御基板の一時的な不具合」を考えました。まず、リモコンの電池を一旦抜き、数分置いてから再度入れ直すことで、リモコンと本体の通信をリセットしてみました。そして、再度おしり洗浄ボタンを押してみると…今度は勢いよく水が噴射されました。どうやら、何らかの原因で制御系に一時的なエラーが発生し、おしり洗浄の命令がうまく伝わっていなかったようです。リモコンのリセットで正常な状態に戻ったのでした。山田さんは「なんだ、そんなことだったの。わざわざ来てもらって申し訳ないわねぇ」と恐縮していましたが、担当者は「いえいえ、原因が分かって良かったです。機械ものですから、たまにこういうこともありますよ」と笑顔で応えました。今回のケースのように、内部部品の故障ではなく、ちょっとしたエラーや設定の問題で水が出なくなることもあります。すぐに諦めず、リセット操作などを試してみる価値はあると言えるでしょう。